進退
2009.02.05
ちりぬべき
とき知りてこそ
世の中の
花も花なれ
人も人なれ
この句は「細川ガラシャ」 37歳の辞世の句とうかがっています。
私は今年の9月には65回目の誕生日を迎えますから、世間で言う高齢者となります。
日頃から老害を目の当りに感じる私としましては、高齢者となる覚悟が必要ではないかと思いながらの日々で有ります。
自然界の花のごとく、ちりぬべきときを知ることは、煩悩具足の凡人としては、なかなか難儀なことと思います。
そんなことを考えているとき、「不将不逆、応而不蔵」の言葉に出会いました。
この言葉の意味を、「過去の失敗を悔やまず、将来の取り越し苦労もしないで、今を全力で生きる」と語ってみえる人がいます。
言葉の解釈は他にもあると思いますが、私にはこの理解が現在の心境にあいました。
ちりぬべき とき知りてこそ・・・・・
私には、まだまだその時はわかりませんが、今を生きることに全力を傾け、その先に世の中の 花も花なれ 人も人なれの心境に達することができたならば、この職を退きたいと思います。
戦国時代の辞世の句に、現代の世界に生きる人間が何を学び生かしてゆくか、そんな事を考えながらこの句に想いをはせることは、21世紀までも「細川ガラシャ」は生かされ生きている、つまり、「細川ガラシャ」は花として人として生かされているのです。
本日は、私が年初に病に侵され、心境に変化を生じた日々に出会った言霊に感謝の想いをこめて紙風船に載せました。
鈴鹿市議会議員 原田勝二