・・望郷・・小市さんの想いは。
2003.10.29
今から約211年前、大黒屋光太夫ら漂流民はラクスマンと共にエカテリーナ号に乗船し根室市に帰国を果たしました。
大黒屋光太夫に関する書物は多く出版されており、ご一読されることをお勧め致しますが、ここでは、せっかく帰国しながら、数ヶ月後に根室の土となった「小市」さんの望郷の想いをみつめてみました。
小市さんのお墓は根室市内にあります。
私はあらかじめ用意しました、若松海岸の砂をお墓の周囲等にそっとまいてお参り致しました。
その時、私は「小市」さんに語りかけていました。
・・この砂は、あなたが幼い頃から伊勢若松村で過ごした日々を知っていますよ、200有余年の歳月は流れましたが、その時と今も砂は変わっていませんよね、あなた方の「忍と勇気」はこうやって今も私達の心の中に生きていますよ、ご苦労様でした・・・
・・「小市」さんの無念さを推し量ることはできませんが、若松村の皆さんは永遠にあなたを忘れないでしょう・・・
私は、いつのまに片膝をつき合掌をしていました。
鎖国時代に、ロシアとの開国の使いとしての役割をも担い帰国した漂流民。
その辛苦は計り知れないものがあったことでしょう。
しかし、彼等の「忍と勇気」は200有余年経った今も生き続けているのです。
この日、根室の自然は悠久の昔と変わらず、私達を包み込んでいてくれました!!
本日は、鈴鹿市とご縁のある根室市の資料館を訪問し、主任 学芸員 川上 淳 さんのご案内を得ましたことを紙風船に乗せました。
*「仮称」大黒屋光太夫資料館は、現在、鈴鹿市立若松小学校東方に建設準備中です!
鈴鹿市議会議員 原田勝二